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【SHIBATA Shintaro's コラム】Make Efforts & Dream Come true ②
2020年、フットゴルフのW杯が日本で開催される。
W杯日本代表として出場を目指す弱冠20歳の柴田晋太朗。
彼は様々な困難を乗り越えて、フットゴルフというスポーツに出会い、新たな人生を歩んでいる。
そんな彼にフットゴルフについて語ってもらう。
Make Efforts & Dream Come true ②
フットゴルファーの柴田晋太朗です。
前回の連載ではフットゴルフについて自分がどう考えていて、どう変わろうとしたか、これからについてどう考えていくか、その想いについて語らせていただきました。
まだ前回の連載を見てない方は目を通してみてください。そして、今回お伝えするのはもう少し奥深い部分についてお話しさせていただきます。
(写真)柴田晋太朗(左から2番目)(日本フットゴルフ協会Facebook)
さて、今回は、『マインド』について、1月25.26日に行われたジャパンオープンツアーの経験を交えてお話ししていこうと思います。
前回のお話ではワールドカップに出場する際に求められる能力として、『安定した選手』であることが必要だと述べました。
なぜかというと、周りに与える影響が強く感じられると思っているからです。
例えば、サッカーでも必ず毎試合出て、ハイレベルのプレーをする選手がいます。その選手は、監督や選手たちからきっと『必要な選手』というように認識されています。なぜなら、その人がいれば安心してボールを託せたり、チームを良い方向に導いてくれる、と周りに思わせてくれるからです。オーラで感じさせてくれる選手もいますが、プレーで感じるのはその選手たちにとって大きなアドバンテージになります。お気付きの方もいらっしゃると思いますが、これは大きく『マインド』に関わっているということがわかります。私の解釈ではチームプレー=メンタルなのです。
お互いが知らぬうちに心で支え合いチームが1つになっていく。これが大きければ大きいほど素晴らしいチームだというように私は考えています。フットゴルフの大きな大会では、団体戦もあります。ですので今述べたように、安定した選手がいれば周りに良い影響をもたらし勝利に導ける。周りの選手たちは自然とその影響がパワーとなりパフォーマンス向上のキッカケにもなるはずです。
これはフットゴルフにおいてもとても大事な要素だと感じています。ですので、いかに安定しつつ、自分の最大限のパフォーマンスを出せるかがチーム戦の時には大きなキーポイントになってくると思います。チームに良い影響をもたらしているということは必然と自分の結果が良くなる事にもつながっていくのだと思います。
そう言った意味で今回の大会では課題がハッキリしました。その理由として初日と2日目で大きな差が生まれてしまったからです。
初日は念願であった表彰台に登ることが出来ました。結果は3位でしたが、それ以上の価値があったと思っています。なぜかというと、最初の9ホールは苦戦しながらの戦いでしたが、その時の途中経過をみてここで踏ん張れば必ず後半巻き返せると確信したからです。そして、なんとか己に打ち勝ち、スコアーを崩すことなくリセットして後半9ホールに臨めました。そして、苦手としていた10番ホール目でバーディーを出すと、自分でも不思議な感覚に陥るくらい「スコン、スコン」とカップにボールが吸い込まれ、気付いたら「8番ホールから7連続バーディー」となっていたのです。最後に詰めの甘さが出てスコアを取りこぼし、あと一歩のところで優勝を逃しましたが、「マインドの重要性」を感じると共に「マインドのおもしろさ」を感じることができました。
2日目は初日と違って全く良さを発揮することなく終えました。やはり良い選手は次の日にスコアを伸ばす、または調子が悪くてもスコアを崩さない戦い方をしてきます。前半のラウンドで思う様に試合運びが出来なかったことで、スコアを崩してしまいました。そして、ここらが自分の甘さが際立ってしまったと感じています。と言うのも、初日が3位だったので、2日目は本当に優勝しか頭にありませんでした。ですが、思い通りにいかず、苛立ちが募り自ら崩壊していってしまったのです。今となっては冷静に振り返ることが出来ますが、それでは遅く、実際のプレー中に切り替えないといけません。
もちろん、うまくいかない時にどうやってスコアを崩さない戦い方に切り替えるかということは重要ですが、それよりも重要な事は、「ワールドカップという大舞台で同じシチュエーションになった時に自分は今回のような投げやりなプレーをするのか?」と自問自答することです。きっと試合中は自分のどこかに、「また次の試合がある。今日はもういいや。」という負の感情があったと思います。これこそが自分の「弱さ」であり、優勝出来ない理由だと感じました。人生も同じで、うまくいくことなんてそう多くはないし、ましてや、それが続く事なんてほぼ無いに等しいですよね。いかにうまくいってないときに、「どう考え、どう乗り越えるか」というのが重要だと改めて感じました。自分の強みでもあるはずの部分に少し隙間を感じてしまったのはまだまだ足りないなと思いました。この2日でのスコアの差は8打でしたが、それ以上に、安定した選手を目指すには相応しく無い結果だと反省しています。この差を埋めつつ、「表彰台に登るためのマインドを手にしていかないといけない」と思えた2日間になりました。ですが、これらは大きな伸び代でもあるので前向きに捉えて活かしていきたいと思います!
終わりに、
フットゴルフを始めて8ヶ月の新米プレイヤーですが日本での大会や海外挑戦の末、以前よりもフットゴルフについて考えることができるようになってきました。自分のプレーが練習だろうが、試合だろうが、ひとつひとつが成長につながる大事な時間。そしてひとつのミスが命取りになる怖さ。自分が目標設定したイメージと下回ってプレーしてる時、どうモチベーションを作って立ち直していくか。これらをコントロール出来るのは強靭なマインドだと思います。調子がいい時はうまくいって当たり前。その時間を大切にするのも必要ですが、思い通りにいかない時にどう自分と向き合えるかが、人間として強くなれるキーポイントになると思います。
私が今回述べたものは、フットゴルフに限らず、いろんなスポーツ、勉強、闘病など全てに関連してると思います。ぜひ、いろんな人に見ていただき、その人の助けになれば嬉しいです。
そして、1人でも多くの人がフットゴルフの良さを知っていただけると嬉しいです。
長い時間読んでいただきありがとうございました。次回もいろんな方に想いが届くような記事を書いていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いします。
当記事のライター
text by 柴田晋太朗
【生年月日】
1999年4月30日 (20歳)
【経歴】
4歳~ サッカーを始める
8歳~ 横浜F・マリノス・プライマリー 入団
13歳~ FC厚木DREAMS 入団
16歳~ 私立日大藤沢高等学校
U-17神奈川県選抜(キャプテン)
17歳夏 右上腕骨肉腫 12月4日:手術
18歳夏 肺転移 5月14日:手術
19歳~ Lakeland University Japan Campus 入学
幼い頃から大好きなサッカーに打ち込み、世界で活躍するプロサッカープレイヤーになるために全力を注ぐ。
しかし、高校2年生の初夏に右肩周辺に感じていた違和感が徐々に痛みに変わり、夏休み中に行われたU-17神奈川県選抜の韓国遠征にて右肩に激痛が走った。
帰国後、専門病院での精密検査の結果「右上腕骨肉腫」と診断を受ける。
抗がん剤治療が9月に始まり、4回の治療の末、2016年12月に右上腕骨を人工骨に置換する手術を受け、再発予防のための抗がん剤治療を開始。
右上腕骨に対する治療は終了したものの、2017年8月に肺への転移が見つかり治療再開。
治療を行いながらサッカーの練習にも参加し復帰試合も行なった。約半年以上の治療の末、手術の許可が下り2018年5月に肺の一部を切除する手術を受ける。
2018年8月、画像診断の結果転移は確認されず、すべての治療が終了し経過観察となった。
現在は、Lakeland University Japan Campusに入学し自ら厳しい環境に身を投じ、失敗を恐れず常に前向きに挑戦し続けている。
そして、フットゴルフと出会い日本で開催するW杯に向けて日々努力し代表選出のために全力を尽くしている。
「人々に感動と希望を与える人間になる。自ら声を上げることで、病気だけでなく様々な困難と戦う人のためになればと思います。そして夢や目標を持つことの大切さ、明日が来ることは当たり前ではない。これらを皆さんの心に響くように伝えていきたいです。」
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