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【JAPAN FOOTGOLF INTERNATIONAL OPEN 2018】大会展望
フットゴルフ史上最高賞金総額の国際大会「FIFG WORLD TOUR JAPAN FOOTGOLF INTERNATIONAL OPEN 2018」の開催記者発表を受けて、大会総合プロデューサーである軍司氏に今大会の展望と日本のフットゴルフ事情について執筆頂いた。
日本勢は世界に近づいたのか。第三回フットゴルフワールドカップを控え、その成果が試される
写真:2017年U.S.プロアマで9位タイの桑田寛之選手(日本フットゴルフ協会)
2014年2月に設立されたJFGAが、初めて日本代表を選抜し、派遣したのは2015年6月。フットゴルフ発祥の地と言われているオランダのキャピタルカップでした。キャピタルカップは、今年のワールドツアーのメジャー大会にも引き続き選ばれている世界屈指の大会で、ヨーロッパ最高峰の大会と言われています。このとき出場した日本代表メンバー6人は、鈴木秀成選手の54位タイ(109人中)が最高で、ヨーロッパ選手の技術の高さと選手層の厚さに圧倒されました。その後、2016年1月には、アルゼンチンのブエノスアイレスで行われた第二回フットゴルフワールドカップ(以下、W杯2016)に16名の日本代表選手を派遣しましたが、ここでも日本人最高位は冨沢和未選手の80位タイ(230人中)と奮わず、国内のフットゴルフ関係者の誰もが、「世界の壁はとてつもなく厚く、そして高い。」ということに気づかされました。特に、国内に600以上のフットゴルフ常設コースがあるフットゴルフ大国アメリカや、政府がフットゴルフを支援している南米の雄アルゼンチンのレベルは高く、このままでは追いつくことは到底不可能だと思えました。
そこでJFGAは、国内の競技力強化に本格的に着手することに。2016年3月に、国内初の賞金ツアーを開催すると、アルゼンチンで悔しい思いをした日本代表選手団をフットゴルフ普及メンバーに選定。普及メンバーは、各自が大会を開いたりイベントを行ったりして、国内におけるフットゴルフの普及発展と競技力向上に心血を注いでくれるようになりました。協会と選手、双方の努力は少しずつ身を結び、2016年8月に中国で行われたアジアカップでは、中国、オーストラリア、韓国の選手たちを相手に日本勢が上位を独占。個人では桑田寛之選手が、4人1組で行われた団体戦では、桑田寛之・鈴木秀成・冨沢和未・八谷紘希の4選手が、初代アジアチャンピオンとなるなど、一定の成果をあげました。
そして2017年9月にアメリカで行われたメジャー大会、U.S.プロアマでは、桑田寛之選手が9位タイ(126人中)、10月に軽井沢で行われた本大会では、当時の世界ランキングトップ10の内、9名が出場するハイレベルな争いの中、冨沢和未選手が10位タイ(109人中)に食い込むなど、日本選手の実力は着実に世界の頂点に近づいていることを感じさせてくれました。
年末の第三回フットゴルフワールドカップに向けて、本大会では、日本人勢の更なる上位入賞に期待です。
ワールドクラスの選手が多数来日。有名なあのサッカー選手の出場にも期待
写真:前回大会のトップ3選手(日本フットゴルフ協会)
FIFGは、メジャー6大会及び第三回フットゴルフワールドカップで獲得したポイント数の合計が一番多かった選手を「ゴールデン・マスターズ・オブ・ザ・イヤー」として表彰する予定で、本大会には、世界中のフットゴルファーの参戦が見込まれます。昨年大会で優勝し、見事2017年度世界ランク1位に輝いたベンジャミン・クラーク(イギリス)、昨年大会で2位に入り、昨年度世界ランク3位となったニコラス・ガルシア(アルゼンチン)、昨年度世界ランク2位のジェイミー・カラム(イギリス)の3人は、大会側の招待として既に出場が確定している他、南米からはW杯2016のチャンピオンであるクリスチャン・オテロや、プロフットゴルファーとして世界中を転戦している同大会9位のマティアス・ペローネ、サッカーアルゼンチン代表キャプテンとしての歴代最多出場記録を持つロベルト・アジャラなどのアルゼンチン勢が、ヨーロッパからは2016年のオランダ・キャピタルカップの覇者であるジム・カウパース(オランダ)、昨年度世界ランク4位で、昨年の本大会で3位に入賞したアントニオ・バレストラ(フランス)などの出場が期待され、フットゴルフ大国のアメリカからは、アメリカ大陸最大のトーナメントであるUSプロアマ2016で2位に入ったジョーダン・ゴッドフリーや同3位のアンヘル・レジェス(共にアメリカ)等の名前が挙がっています。
これらの選手に対して、成長著しい日本選手陣がどこまで通用するのか、注目です。
史上最速の普及度。フットゴルフは2024年の五輪正式種目加入を目指す
2009年にオランダで競技化されたフットゴルフは、2018年6月現在でFIFG加盟国が40か国を超える等、世界中で急速に広まっています。各国では、賞金付きの大会も開催されており、プロ化への道も開けてきました。また、2017年から始まったワールドツアー及びワールドランキングの制度も、フットゴルフの普及に大きく貢献していると考えられ、今後の更なる発展が期待されています。また、日本ではまだまだ認知度の低いフットゴルフですが、イギリスでは「”史上最速の普及度”で広まったスポーツ」と言われていて、21世紀発のニュースポーツとして大きな注目を集めています。
これらの動きを受け、FIFGでは、将来の五輪正式種目となることを目指して、2017年6月に、世界最大のスポーツ組織である国際スポーツ連盟機構(GAISF)への加盟申請を行い、オブザーバーとして認められました。GAISFへの加入は、「第二の五輪」と呼ばれるワールドゲームスでの競技種目採用、更には、2024年のパリ五輪正式種目採用を目指す為には避けて通れない道であると言われていますが、そのファーストステップを難なく突破したと言えるでしょう。
FIFGは、同じくオブザーバーに選ばれているラグビーやドッジボールなどと共に、五輪の正式種目採用に向けて、引き続き積極的な活動を行っていく予定です。
今後のフットゴルフの普及発展にご期待ください。
フットゴルフはゴルフ界の救世主!?新たな収入源としても期待
アメリカでは、2015年時点でフットゴルフによる年間売上が2,000万を超えるコースも誕生しました。日本でも、月に200万円以上の売り上げを稼ぐコースが出てきており、ゴルフ場経営の新たな収入源として、期待されるようになっています。
また、今までサッカーしかプレーしたことのない人たちが、フットゴルフを通じてゴルフ場を訪れたり、ゴルフのルールに慣れ親しんだりすることで、ゴルフに興味を持ってくれるようにもなりました。あるフットゴルフ日本代表選手は、「フットゴルフをプレーするようになってから、なぜかゴルフのスコアもまとまるようになった。こないだ初めて100切りを達成したが、フットゴルフの競技性やコースマネジメントは、ゴルフと全く一緒で、フットゴルフを通じてスコアをマネジメントすることを覚えた為、それがゴルフに良い影響を及ぼすようになったのだと思う」と言っていました。
フットゴルフは、少しずつですが、でも着実に、ゴルフ界にも良い影響を与え始めていると考えられます。
当記事のライター
text by 軍司和久
広告代理店のスポーツ担当として、バドミントンやテニスの国際大会、国内女子プロゴルフトーナメントの企画運営などに従事。フットゴルフとの出会いは2015年。当初は、ゴルフ界における新しいビジネスチャンスとして注目していたが、2016年1月にアルゼンチンで行われた第二回ワールドカップを視察した際、競技としての面白さに魅力を感じ、2016年よりツアー参戦。ジャパンオープン最高位は2位タイ。
2017年10月に軽井沢72ゴルフで行われた「FIFG WORLD TOUR JAPAN FOOTGOLF INTENATIONAL OPEN 2017 Supported by Cygames」では運営側に回り、総合プロデューサーとして大会の成功に尽力。日テレジータスで放映された番組では、世界初のフットゴルフ番組解説者を務めるなど、多方面でフットゴルフの普及発展に努めている。本サイトでは、主に日本国内のフットゴルフ事情について寄稿していく。
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